【龍馬記考vol.1】
2010年(平成22)に放映されたNHK大河ドラマ「龍馬伝」をご記憶の方も多いと思います。
「龍馬伝」は龍馬と同じ土佐藩出身で、明治維新後に三菱財閥を作った実業家、岩崎弥太郎の視点から龍馬の生涯を描いた作品でした。
小学生の頃から日本史が好きだった私ですが、坂本龍馬という歴史上の人物について、より詳しく知ったのは、中学生の頃に読んだ司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」に出会ってからでした。
「竜馬がゆく」は司馬遼太郎氏の代表作であり、学者や研究家は別にして、一般人がもつ坂本龍馬のイメージはすべてこの作品に描かれた龍馬像であると言っても過言ではないと思います。
今では日本人なら誰もが知っている坂本龍馬ですが、彼の名が広く世間に知られるようになったのは、じつは昭和時代になってからなんです。
幕末に活躍した人物なのになぜ?と思われるでしょうが、坂本龍馬は西郷隆盛や高杉晋作や桂小五郎のように、歴史の表舞台で時代を動かした偉人とは違い、言わば陰の功労者ともいうべき存在だからなんだと思います。
この【龍馬記考】では、そんな坂本龍馬の魅力や足跡を、私なりの分析と見解で追ってみたいと思います。